原田マハさんの『リーチ先生』を読みました…!
日本の美を愛し続けた英国人陶芸家、バーナード・リーチ。明治42年、22歳で芸術の道を志して来日。柳宗悦、濱田庄司ら若き日本人芸術家との邂逅と友情が彼の人生を大きく突き動かしていく。明治、大正、昭和にわたり東洋と西洋の架け橋となった生涯を描く感動の“アートフィクション”
「BOOK」データベースより
読んだきっかけは、かねてより行ってみたいと思っていた大分県日田市にある「小鹿田焼の里」が舞台であることを知って。
マハさんの作品を読むのは初。
そしてこの世界観にドはまりしてしまいました…!!
作り手の熱い思い、芸術に対するほとばしる情熱、圧倒的な熱量。
まさに、朝ドラ「スカーレット」!
作中に出てくる”唐臼”の音…。
リーチ先生の本物の作品。
ぜひ現地で体感したい!!!
そう思ったら居てもたっても居られなくなり、ついに行ってきました。
小鹿田焼とは…
小鹿田焼は、筑前藩主・黒田長政が16世紀末に豊臣秀吉とともに朝鮮出兵した際、朝鮮の陶工を日本へ連れ帰ったことに端を発します。
そこから福岡の高取焼→小石原焼→小鹿田焼の流れで始まったそう。
小石原と小鹿田も40分くらいで移動できます。(すごい険しい山道でした!)
【小鹿田焼の特徴】
- 機械を使わない
(川の流れを動力にした唐臼、足で回す蹴りろくろ、薪を使った登り窯) - 手作りの道具
(成形用のヘラ・コテ・たたき板・装飾用のカンナ・櫛など) - 絵を描かない
(刷毛目、飛び鉋、指描き、櫛描きなどの文様、釉薬のかけ模様) - 窯元の名を入れない
窯元の名前を入れない理由は、「小鹿田焼は窯元全員で作品づくりを行う地域ブランド」だから。
オンラインショップで小鹿田焼と検索しても、なぜか窯元名が出てこないので不思議に思ってました。そういう理由からだったんですね。…納得!
ギギギィ・・・・ドスン!
静かな山間に響き渡ります。
この音が聞きたかったので、もう感無量。
ひとりで目をつぶって感慨にひたりました。
窯元は全部で9つ。
大体15分くらいでまわれます。
ひとつずつじっくりじっくり見て、何周もして…
もちろん15分とは言わず、2時間くらい居ました。至福のひととき。
バーナード・リーチ先生の作品
小鹿田焼陶芸館にしっかりと飾られていました。
世界的陶芸家リーチ先生の鹿文大皿。
撮影OKの許可もいただけたので、記念に一枚。
ここの陶芸館では、小鹿田焼の歴史について、器、小鹿田焼ができるまでの道具など並べられています。
休館日は水曜日。開館時間はAM9:00~PM5:00までです。
ちなみに大阪のリーガロイヤルホテルの中に「リーチバー」があります。
いつか大阪に行く機会があれば、ぜひ足を運んでみたい!
やりたいこと100リストに加えます。
絶対かなえます。
吟味を重ねて購入したもの
深さのある大皿と、浅めの小鉢を購入しました。
どちらもB級品で1000円と少し…。安すぎる…。うれしすぎる…。
この刷毛目と飛び鉋がたまらない。
料理がすごく映えて、めちゃめちゃおいしそうにみえます。
作中に出てくるジャグ(取っ手付きの水差し)が気になりましたが、
重い&高い&うまく使いこなせそうにない、などの理由から見送りました。
花瓶代わりに使うといい感じだろうなぁ。
おわりに
とりとめのない旅行記にお付き合いいただき、ありがとうございました。
原田マハさんの小説は、現地の描写が素晴らしく(方言なども忠実)、この景色を味わってみたい…!と思わせるものばかり。
美術関連の作品も多く、アートを知るきっかけにも。
感情移入してボロボロ泣いてしまうものや、ミステリー要素もあるので一気に引き込まれる部分もあり。
すっかりマハさんにはまり、もう何冊も読んでしまいました!
作家:原田宗典さんの妹っていうのも、くすぐられます。(宗典さんも大好き!)
まだ読んだことないよ~という方は、機会があれば手に取ってみてくださいね。
絶対ハマりますよ。